欧米では注文した商品を即時に届けるクイックコマースが人気を博しており、日本国内でも注目され始めています。そういったことから関心を寄せる方も多いのではないでしょうか。
クイックコマース事業の参入について検討中の企業や、副業にしたいと考えている人も多く、今後の動向が注目されるところです。
この記事では、クイックコマースのニーズが高まる理由、現状の課題点に着目しながら、国内で参入した企業についてご紹介します。すでに参入した企業やこれからスタートアップしたい方向けに必見の情報も解説しますので、ぜひお読み下さい。
目次
クイックコマースとは?
食品や日用品などの注文を請けてから一定時間内に配達するサービスのこと
注文したその日のうちに数十分以内で即時に届けることから、即時配達サービス、または即配サービスと呼ばれることもあります。クイックコマースの発祥地は欧米で、すでに多くの企業がクイックコマース事業に参入しています。
クイックコマースのことをQコマースとも言い、「素早い・迅速な・短時間の」を意味する「quick」の頭文字です。
クイックコマースの仕組み
クイックコマースはEコマース(EC) の一環として、欧州のフードデリバリーサービスがさらに発展したものです。商品を注文したユーザーに対して、注文してから30分以内に配達員が届ける仕組みです。
クイックコマースの仕組みの特徴は、主に下記の2つです。
・ダークストアが設置されていること
・お店の在庫を活用している
クイックコマースでは、実店舗を持たないダークストアから、配達専門の担当者が注文の品をスピーディーに届けます。基本的に商品はダークストアに保管されており、ダークストアの在庫が活用されています。
副業でもできるクイックコマース
近年、日本国内では働き方改革が叫ばれるようになり、副業に勤しむ人が増え、それと同時に求人情報も増えてきました。単発で業務を請け負うギグワーカーが増えており、クイックコマースを副業にしたいと考えている人も多いようです。
クイックコマースは、必要な時に必要な物を即時にユーザーに届けるのが仕事です。会社員のように長時間労働する必要がなく、空いた時間を有効活用できるため、副業には向いている仕事です。
クイックコマースの基本的な仕事内容は、下記の通りです。
・専用の店舗でユーザーが注文した商品を受取る
・電動自転車や原付に乗って指定された場所に商品を速やかに送り届ける
隙間時間を活用して自分のライフスタイルに合わせて働けるので、副業したい方に最適です。クイックコマースでは、近くですぐに対応できる配達員に委託すれば、スピード感を持って配達できますが、人手不足が課題の1つにもなっています。
QコマースとEコマース、ダークストアなどとの違い
即配サービスのクイックコマースは冒頭でもお伝えした通り、注文してから30分以内を目途に配達員が食品や日用品を届けるサービスです。
それでは、クイックコマースとEコマース(EC)、ダークストアはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。
ダークストアは配達の拠点
一般的にダークストアとは、EC事業の一環としてユーザー(顧客)への配送の拠点として機能する店舗のことを言います。スーパーなどと同じように商品が陳列されていますが、配達員が注文された商品をかごに入れお届けをするという仕組みとなります。ダークストアはコンビニやスーパーとは違い、来店しても買い物はできません。
Eコマースはいつでも自由に買い物可能
EコマースのことをECとも言います。インターネットで楽天市場やAmazon、ヤフーショッピングなど、大手通販サイトを利用した経験のある方も多いのではないでしょうか。インターネット上で24時間いつでも自由にショッピングができ、離島など一部の地域を除いて全国各地に配送できるのが一般的です。
配送地域の範囲が広いため、注文してから商品が届くまで早くて注文日の翌日となります。しかし、クイックコマースの場合は、配達可能な地域の範囲が限られているため、注文を請けてからスピード感を持って配達できます。
当日配達のネットスーパー
近年は、ネットスーパーによるサービスを展開するコンビニ・スーパー・デパートも増えてきました。ネットスーパーの場合は、スーパーなどのお店自体が持っている在庫、または専用センターの在庫から商品を出荷して配送する仕組みです。
クイックコマースのように30分以内とまではいきませんが、最短3時間で注文した商品を配達してくれます。また、チラシに掲載された特売価格と同じプライスで、お得に購入することもできたり、掲載レシピから買い物ができるなど工夫がされています。
欧米で広がる「クイックコマース」その理由とは?
欧米を中心にここ1、2年の間にクイックコマースが急成長を遂げており、業者間の競争意識も激しくなったため、質の高いサービスが提供されるようになりました。 その一方で、ヨーロッパでは業者間の買収や統合が進んでおり、今後の動向が気になるところです。
そこで、欧米で広がるクイックコマースが注目される理由と人気の秘密について、解き明かしていきたいと思います。
コロナ禍による生活習慣の変化
2020年以降より新型コロナウイルスが蔓延したことによって、生活習慣が大きく変化しました。不要不急の外出を避けるようになり、生活スタイルが一変して巣ごもり需要が高まってきたことが理由の1つでもあります。
今では、外に出てお店で買い物をするという当たり前の習慣がなくなり、ネットスーパーやネット通販、さらにはクイックコマースを利用する人が増えています。
利便性の高さ
自宅にいながらにして、必要な物を低価格でスピーディーに届けてもらえるのが、クイックコマースならではの大きな魅力です。 インターネット上で注文してからわずか30分程度の短時間で配送してもらえるので、わざわざ外に出向いていく必要もありません。 日用品だけではなく、生鮮食品まで配送してくれるところもあります。
日々仕事で多忙な現代人にとって、買い物をする時間を大幅に短縮できるのは利便性が高いと言えます。まさに現代人のライフスタイルとニーズにマッチしたサービスと言えるでしょう。
日本でも急増するクイックコマースの市場規模
2020年の世界のオンライングロッサリー (食料品・日用品・生活雑貨) の市場規模は、約22兆8,000億円でした。2027年には、「約63兆4,000億円 (米ドルに換算すると約5,507億ドル) にまで達するであろう」と予測されています。この数字を2020年と比較すると、3倍近くにも増加する見込みとなります。
今後は国内外でクイックコマースに参入する事業がさらに増えて、市場規模のさらなる拡大が見込まれる見通しです。
企業間での競争が激しい「クイックコマース」日本での事例
クイックコマースに参入する企業が国内外で急速に増加しており、企業間での競争意識もますます激化しています。そこで、海外と日本国内でクイックコマースに参入した企業について、具体的な事例を見ていきましょう。
ちなみに海外では、アメリカのGopuff(ゴーパフ)、ドイツのGorillas (ゴリラズ)、イギリスのJiffy (ジフィー) などの企業が、すでにクイックコマースに参入しています。
一方、日本国内でクイックコマースの代表的な事例は、次の通りです。
出前館
出前館は、テレビCMですっかりおなじみの方も多いでしょう。出前館は株式会社出前館が展開するフードデリバリーサービスですが、コンビニのローソンやカクヤスとの連携により、食品・日用品の即配サービスとして、クイックコマースの参入に乗り出しました。
カクヤスは酒類を販売する会社で、以前から出前館に出店していましたが、新たに「カクヤスEXPRESS」のブランドを立ち上げました。出前館の配達員が最短15分で酒類・日用品・ペット用品など約2,500アイテムを届けるサービスを展開しています。
Yahoo!マートbyASKUL
Zホールディングスとヤフーやアスクルなどの傘下企業は、Yahoo!マートbyASKULを2022年に開始しました。その名の通りYahoo!マートとASKUL (アスクル) との提携によるクイックコマースです。アスクルが販売する食品や日用品などを出前館の配達員が配達します。注文からお届けまでの最短時間は15分で、豊富な品揃えとスピーディーな配送がYahoo!マートbyASKULの魅力でもあります。
期間限定のクーポンを活用すれば、良い品をより安くお届けすることもできます。
Uber Eats
出前館と人気を二分するフードデリバリーサービスと言えばUber Eatsです。2022年5月20日から、ダークストアOniGO (オニゴー)が、東京23区内の5店舗からのクイックコマース事業をスタートしました。
厳選された生鮮食品から冷凍食品・お菓子・飲料、洗剤などの日用品まで1,600以上ものアイテムが取り扱われています。この中から必要な品をUber Eats専用のアプリで注文すれば、Uber Eatsの配達員 (配達パートナー) がスピーディーに届けてくれます。
注文してからお届けまでの時間の目安は30分以内。OniGOではクイックコマース事業を通して「大切な時間の創出」をモットーとしています。
クイックコマース参入に伴う仕入れ先の課題
欧米で発祥したクイックコマースという新しい業務形態が、世界的にも注目されるようになりました。コロナ禍に突入して生活習慣が大きく変化してきた状況もあり、日本国内でも新たにクイックコマースに参入する企業も増加傾向にあります。
ですが、下記のような課題もみえてきます。
・クイックコマースのサービスを展開する企業は少なく、東京都の一部のエリアなど都会のみで展開されている
・商品の仕入れ先を探すのに困っている企業や小売業の方も多い
クイックコマースの参入に伴い、商品の仕入れ先をきちんと確保して安定した供給を行うのが今後の課題となります。そもそもクイックコマースやダークストアは、自社で商品の在庫を持たないデリバリー業者が運営しています。そのため、商品を着実にユーザーに届けるためには、事前に仕入れが必須となってきます。
そこで、今回、仕入れ先としてご紹介したいのは、「卸問屋タジマヤ」です。 「安く早く仕入れができる」という点はもちろん、在庫を管理する場所がなくてもクイックコマースを始められるという点が大きなメリットでしょう。 そのため、昨年頃からお問い合わせが急増しており、各社の取引量も着実に増加しています。
次では、卸問屋タジマヤがクイックコマースの仕入れに向いている理由を詳しくお伝えしていきます。
卸問屋タジマヤがクイックコマースの仕入れに向いている理由
東京都に本拠地を置く老舗の卸問屋タジマヤが、クイックコマースの仕入れに向いている理由は、下記の通り5つ挙げられます。
店舗と通販の併用が可能
タジマヤで商品を購入するには、下記の2つの方法があります。
①タジマヤの実店舗に直接来店して商品を購入する
②通販サイト「タジマヤ卸ネット」で商品を注文する
基本的には、店舗と通販の併用は可能です。
タジマヤでは1都5県 (東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・群馬県) にある実店舗と通販で、好きな購入方法を選ぶことができます。 クイックコマースの注文で急に必要になった場合でも、お近くに店舗があればすぐに仕入れすることができます。
品揃えが豊富
卸問屋タジマヤでは、食品・お菓子・ドリンク・日用品・雑貨など、多彩なジャンルのアイテムを2万点以上揃えています。お探しの商品の在庫が切れていた場合でも、速やかにお取り寄せできます。
問屋価格で安い
クイックコマースの仕入れで重視したいのは価格ですよね。卸問屋タジマヤでは問屋価格で販売しているため、良い品をより安くお届けすることができます。普段から安価で提供できることはもちろん、訳あり品・特売品・お買い得品も数多く取り揃えています。
在庫を多く持っている
卸問屋タジマヤでは、各店舗の倉庫スペースが広く豊富な在庫があります。商品を切らさないように在庫管理も徹底しており、大量の商品を常に十分確保できるよう万全な管理体制を整えています。
必要な時に必要な分だけ注文することができるため、倉庫を持っていない方でもクイックコマースが始められます。
初めてでもすぐに仕入れ可能
タジマヤの各店舗では無料の駐車場スペースを十分確保しています。
クイックコマースに初めて参入する場合や、仕入れ先を探すのにお困りの場合でも、最寄りの店舗に直接来店して、初めてでもすぐに仕入れ可能です。
タジマヤ公式サイトはこちら
通販「タジマヤ卸ネット」はこちら
クイックコマースの仕入れに最適な卸問屋
この記事では、欧米を中心に普及しているクイックコマースをテーマに掲げ、市場規模が拡大する背景、クイックコマースのニーズが高まる理由について解説しました。 欧米ではクイックコマース事業を展開する企業が多く、業者間の競争意識が高まり、高品質なサービスが提供されるようになっています。
一方、日本国内では欧米と比較すると大幅に遅れをとっており、まだまだ発展途上の段階にあります。しかし、言い換えれば、日本国内ではまだクイックコマースに参入する企業が少ない分、「今後の伸びしろがある」と将来性がありますね。
クイックコマースやダークストアとして仕入れ先を確保したい場合は、卸問屋タジマヤにどうぞお気軽にご相談・お問い合わせ下さい。