近年はデジタル化が急速に進み、お菓子・食品・日用品などの商品を購入する方法はECサイトやネットスーパーなど、インターネットやアプリを活用した方法がポピュラーとなりました。
そのような状況の中で「注文した商品が短時間で届く」と、ひときわ注目を集めているのがダークストアと呼ばれる販売手法です。ネットスーパーは一般の買い物客向けなので利用経験のある方も多いですが、ダークストアは一般の買い物客を対象とした販売ではなく、クイックコマース (Qコマース) などの商品を配送する拠点であり、オンライン販売のみの対応です。

そこで、この記事では近年急速に拡大してニーズが高まっている「ダークストア」について、メリット・デメリットを具体的な事例を交えて詳しく解説します。ダークストアにおける現状課題や注意点もお伝えしますので、ぜひ最後までお読み下さい。

目次

ダークストアとは|ネットスーパー・Eコマース・Qコマース (クイックコマース) ・物流センターとの違いは?

新しいビジネスモデルとして注目されている「ダークストア」。
ここではダークストアの特徴、ネットスーパー・Eコマース・Qコマース (クイックコマース) ・物流センターとの違いについてわかりやすく解説します。

ダークストアとは

ダークストアとは、ECビジネス運営における商品配送拠点で、実店舗での営業活動や販促活動は行わず、インターネット上でのオンライン注文に特化した店舗形態です。実店舗を持たず、ダークな (暗い・表面には見えない・知られていない) 存在であることから「ダークストア」と呼ばれています。

ダークストアが普及したきっかけや背景のひとつとして、2020年以降に新型コロナウイルスのパンデミック発生が挙げられます。感染を防ぐための対策として、多くの人々が外出を控えるようになり、日本国内においても料理配達のデリバリーサービスやECサイトなど、インターネットやアプリを活用した配送サービスのニーズが急速に高まりました。

クイックコマースやネットスーパーをサポートする役割も担っており、注文を請けた商品を速やかにピックアップして、スピード重視で配達するための施設として機能しています。
商品お届けまでの時間を短縮化して、配送範囲の最適化を追求している企業やお店にとっては、「ダークストアは有効的なビジネスモデル」とされ注目を集める存在となっています。

Qコマース(クイックコマース)とは

Qコマース(クイックコマース)とは、インターネット上のECサイトやスマホアプリから注文を請けて食品・日用品などさまざまな商品を短時間で配送して届けるサービスです。
「クイック」(quick) は英語で「素早く、迅速な、即時に」という意味があるように、クイックコマースはスピード重視で即時に商品を配送するサービスです。配送拠点から2~4km程度の距離の範囲内の狭いエリアを対象としており、注文を請けてから最短数十分で届けることができます。
とくに首都圏や都市部では交通インフラが発達しており、スピーディーに配送を行うための効率的なネットワーク構築を整えることができるため、クイックコマース事業の展開に最適な環境となっています。
関連記事:クイックコマースとは?市場規模が拡大する背景と課題

ネットスーパーの在庫となる実店舗、一般的なEコマースの在庫(物流センター)との違い

従来のネットスーパー・Eコマース・ダークストアとの在庫状況・商品配送の対応範囲 (距離)・商品お届けまでの所要時間・商品の配送拠点について、以下の通り一覧表にまとめたので、各サービス内容の特徴を比較してみて下さい。

ネットスーパーEコマース(物流センター)ダークストア
商品をピックアップする場所 (配送拠点)一般の買い物客が来店する店舗大規模な倉庫や物流施設小規模な物流倉庫が多い
商品の在庫状況一般の買い物客が来店する店舗とネットスーパー専用の在庫が併存品揃えは豊富だが特定の商品が欠品する可能性がある食品や日用品などの商品に特化しているケースが多く回転率が高い
商品配送の対応範囲・距離配送拠点から4~8㎞圏内
※実店舗の近隣地域が中心
全国各地の広い範囲に対応できる
※ただし離島や遠隔地など一部の地域への配送には対応不可の場合がある
配送拠点から2~4㎞圏内
※店舗周辺の限られた狭い範囲
商品注文から配送までの時間・スピード最短当日 (3時間程度) または翌日配達が主流
※お店によって対応が異なる
最短翌日~数日最短10分程度~数時間での即時配達が主流

従来のネットスーパー・Eコマース、新しいビジネスモデルとして注目されているダークストアでは、それぞれ異なる特色を持ち合わせています。目的や役割によって運営の仕組みや商品在庫管理の方法にも違いがあります。

ネットスーパー

ネットスーパーでは実店舗で在庫を管理するのが一般的です。実店舗では一般の買い物客と対面して販売活動を行い、これと並行してネットスーパーではオンラインショッピングにも対応しています。

Eコマース

一方、Eコマースでは実店舗を持たずにインターネット上のみで商品を販売するケースが多いです。商品の在庫管理は専用の倉庫や物流センターなどで行われており、大規模な保管箸書を確保することで大量の商品を仕入れて多彩なカテゴリの商品を取り扱うことができます。
配送拠点から全国各地の広範囲に商品を提供できるのが強みですが、配送先によってお届けまでの日数がかかります。台風などの天候不良の影響によっては、さらに日数がかかる場合があります。そのため、生鮮食品や日用品など早急に届けてほしい商品の配送には適していません

ダークストア

ダークストアでは実店舗を持たないため、一般の買い物客が出入りすることはなく、インターネットやスマホアプリのオンライン注文のみ対応しています。
クイックコマースによるスピード重視の配送を実現するために、比較的小規模な倉庫として機能しており、限られた範囲内での商品在庫管理を効率的に行っています。これによって商品を即時に届けることが可能となります。

ダークストアを開設する場合の要件

クイックコマース事業を成功させるには、ダークストアを開設する際の要件を十分に満たしておくことが重要ポイントとなります。そのための具体的な要件は以下の通りです。

・立地選び (商品配送の需要のある場所を選ぶ)
・効率の良い商品在庫管理とスペースの有効活用
・運営コストと人材の確保

立地選び (商品配送の需要のある場所を選ぶ)

ダークストアを新たに開設する際に、立地条件をリサーチしておくことが重要です。その地域の住民の属性・競合する店舗の有無・周辺の環境・交通量など、入念に調査します。
商品を迅速に届けるには、配送エリア内で最適な場所に拠点を置く必要があります。とくに首都圏や都市部ではクイックコマースの需要が高いため、密集した地域に的を絞って複数の拠点を配置しておくと効果的です。
配送の対応範囲は配送拠点から半径2~4km程度の距離が理想的です。

効率の良い商品在庫管理とスペースの有効活用

実店舗を持たないため、商品陳列ではスペースを有効的に活用して、注文を請けたら迅速にピックアップできるように商品の配置を最適化しておくのがポイントです。
回転率の高い食品・日用品をメインに在庫を確保して、幅広いニーズに対応できるよう万全な体制づくりが求められます。

運営コストと人材の確保

商品のピッキング作業や商品配送業務に携わる人材の確保が必要不可欠となります。時間帯や曜日によっては注文が混み合うこともあり、作業量が大幅に増えることもあるため、必要な人材を十分確保した上で勤務スケジュールの管理を適切に行います。
ダークストアを効率良く運営するには、技術・設備の導入も必要となるため、開設前には縦断な予算を確保した上で綿密な資金計画を立案します。

これらの要件をすべて満たしておくことで業務効率化を実現し、満足度の高いサービスを提供できて、ダークストア運営を成功に導くことができます。

ダークストアのメリット・デメリット

ダークストアを活用した新しいビジネスモデルを導入するにあたっては、その特徴を正確に把握しておくことが重要となります。
ここではダークストアを導入するメリット・デメリットについて詳しく解説します。

メリット

注文から配達までのスピードが速い

ダークストアにおける最大のメリットと言えば、商品注文から配達完了までのスピードの速さです。
ECサイトや大手ネット通販では配送拠点が遠方であるケースが多いため、商品が届くまで最短翌日から数日かかります。一方、ダークストアでは基本的に地域密着型で商品を届けるサービス形態であるため、配送対応エリアを近隣地に絞り込み、万全な配送体制を整えることで、スピード重視で届けることができます。
そのため、従来のEコマースによるサービスよりも短時間で希望の商品を入手することが可能となり、ユーザーの満足度が向上しました。さらにQコマース (クイックコマース) との組み合わせにより、最短わずか数十分程度で商品を届けることができるようになりました。
とくに首都圏や主要都市ではクイックコマースサービスに注力する企業やお店が集中しており、業者間との競争意識の激化にともない、サービス品質が向上して配送までの流れがよりスムーズになりました。

既存店舗が有効活用できる

ダークストアのもうひとつのメリットとして、これまで使われてきた店舗の建物が有効的に活用されることが挙げられます。
具体的な事例を挙げると、利用者数が減少した地域のお店や、交通アクセスが不便な場所にあるお店をダークストアとして有効活用すること等です。また、スーパーが閉店した場合、商品棚などの備品がそのまま残っていることもあり、それらの使わなくなった物を再利用することで、備品を購入するための費用を抑えて必要経費を削減することもできます。

スーパーやコンビニの販売形態とは異なり、ダークストアでは買い物客が店舗まで直接足を運ぶ必要はありません。そのため、店内の商品陳列やレイアウトを見直して、商品在庫管理にウエイトを置いて配置することもできます。これによって業務効率化と物流拠点の最適化を実現して、新たな収益源の確保にも繋げることができます。

ECサイトのデメリット補完

これまでインターネット上での買い物はECサイトが主流で、注文した商品が届くまでに時間がかかり、また商品によっては取り寄せが必要となり、商品が配送拠点に届くまでの日数もかかりました。
一方、ダークストアでは食品や日用品など在庫がある商品をメインに取り扱い、ECサイトや実店舗との提携によって、スピード重視の配送を実現することができます。
ユーザーはインターネットやスマホアプリを活用して、多彩な商品ジャンルの中から希望のアイテムを選び、商品の注文から受取りまでスムーズな流れで完結することができます。利便性や満足度が大きく向上することにより、ECサイト特有のデメリットをカバーして、大きなメリットに変換して、収益化に繋げることができます。

デメリット

注文した商品をスピード重視で提供できるのがダークストアの大きな利点ではありますが、その一方でいくつかのデメリットをともなうこともあります。
ダークストア運営におけるデメリットに関しては、導入前に本格的に適切な対策を講じておくことが重要となります。

取扱商品数の限界

ダークストアの多くが比較的小規模な店舗となっており、取り扱う商品カテゴリや商品数が限られてしまうのがデメリット。
商品お届けまでのスピードは速いですが、ユーザーが求める商品がすべて取り揃えられているわけではありません。とくに季節限定品や少量でしか生産されない商品は、ダークストアでは取り扱われないケースが多く、商品購入の選択肢が狭くなってしまうのが難点です。
商品在庫管理の関係で保管スペースの効率を考慮して、生鮮食品や日用品などの回転率の高い商品メインで流通させる傾向にあるため、特定の商品が品薄・欠品になってしまうリスクもあります。

配達員の人手不足

Qコマース (クイックコマース) サービスのニーズが高まり、ダークストアを導入する企業ではスピード感のある配送体制を整えておかなければなりません。しかし、トラックドライバーの時間外労働を制限する「物流の2024年問題」の絡みもあり、商品配送に必要な人材の確保が難しい状況となっています。
とくに首都圏や主要都市ではクイックコマースの需要が急上昇しているにも関わらず、配送スタッフの確保が十分ではないのが現状です。配送スタッフの人材不足がこのまま続くと、商品配達に遅れが生じるようになり、その結果、物流コストの増加にも繋がり収益化が難しくなります。

店舗内での販売と比べチャンスロスが生じる

ダークストアの導入における3つめのデメリットとして、基本的に配送拠点メインで運営されていて実店舗での販売活動は行われないため、チャンスロスが生じることが挙げられます。
実店舗で販売する場合は、店内の商品陳列やレイアウトを工夫することで購買意欲をそそり、視覚的にも効果的に訴求することができるため、宣伝したい商品に的を絞って多く売ることができます。一方、ダークストアではそれができないため、衝動買いやお店特有の雰囲気に流されて商品を購入することがなく、結果的に商品購入の機会損失が発生します。
わかりやすい例を挙げると、実店舗ではレジから近い位置に人気の高いお菓子やドリンクが置かれていて、買い物客の興味を惹くことができます。しかし、実店舗を持たないダークストアでは視覚的な観点からのアピールができないため、商品購入のきっかけをつかむのが難しく、商品購入のチャンスを逃してしまうこともあります。
インターネット上で商品を選ぶ際には、今必要としている商品のみに的を絞って注文することが多いため、実店舗と比較すると、追加で注文する機会も少ない傾向にあります。

物流網の構築が途上段階

ダークストアを導入してビジネスを軌道に乗せるためには、しっかりとした物流網の整備・構築が必要不可欠となります。しかし、Qコマース事業を新たに立ち上げたばかりのスタートアップの場合は、物流網の構築がまだまだ発展途上の段階にあります。そのため、品揃えが豊富ではあっても、安定した配送サービスを提供するまでには時間と労力を費やすこととなります。
配送スピードを重視する傾向が強いこともあり、一部の地域では配送自体が困難になるため、配送対応エリアを限定するケースもあります。配送スタッフの確保が難しく、配送ルートが最適化されていない場合は、業務効率が悪くなり、時間のロスだけではなく物流コストが高くなるリスクもあります。

ダークストアにおける流通の特徴とメリットは、短時間・短距離で商品を届けて注文数を増やして、多くの商品を流通できることです。物流網の構築に不備な点がある場合は、このような特徴やメリットを発揮することができなくなります。
これらのデメリットや課題を克服するために適切な改善策を模索して実行に移すことによって、理想的なビジネスモデルを生み出すことができます。

ダークストアの実例一覧と各々の特徴比較|大手の撤退相次ぐもベンチャーが続々参入!

日本国内のダークストア市場では、とくに首都圏・主要都市を中心にここ数年の間に急速に進化しており、目覚ましく成長してきました。
大手通販サイトやコンビニ、料理のデリバリーサービスを手掛けるさまざまな企業が新規参入してきましたが、一部の企業では既に撤退する動きもあります。その一方で、ベンチャー企業が続々参入して新しいサービスをスタートしており、市場競争がますます激化する傾向です。
ここではクイックコマースサービスに着目して、各社の特色やおすすめポイントを比較してみました。ダークストアの実例も掲載しているのでぜひ参考にしてみて下さい。

日本の主なクイックコマースサービス

日本国内でクイックコマース事業を展開している代表的な店舗やサービス名

・OniGo(オニゴー)
・ウーパーイーツマーケット
・Amazon (Amazonフレッシュ)
・7NOW(セブンナウ)
・Wolt (ウォルト)
・クイックマート (旧:Yahoo! マート by ASKUL)
・イトーヨーカドー

各店舗のサービス内容の特徴と配送距離について、2024年11月上旬時点の最新情報を一覧表にまとめたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

サービス名特徴配送距離
OniGo(オニゴー)シェフが自宅訪問して料理を作る出張料理サービス「シェアダイン」と提携店舗から半径2km圏内
ウーバーイーツマーケット・ウーバーイーツ (Uber Eatsで人気のデリバリー専門店
・食品・日用品・ペットフードなど豊富な商品ラインナップ
・コストコとの提携によりコストコ人気商品も販売
東京都・千葉市の2拠点の各店舗から半径3~4km
Amazon (Amazonフレッシュ)Amazonフレッシュでは食品・飲料・日用品を配送
※短時間で商品を配送するPrime Nowのサービスは終了 (Prime Nowアプリも終了)
地域ごとに異なるが広範囲に対応
配送対応エリアは東京都(21区・6市)・神奈川県・千葉県・埼玉県
7NOW(セブンナウ)・コンビニのセブンイレブンが展開するクイックコマースサービス(配送拠点は実店舗)
・商品のお届けは最短20分程度
店舗から半径2km圏内
配送対応エリアは北海道・埼玉・千葉・東京・神奈川・広島など (配送地域を順次拡大中)
Wolt(ウォルト)・フィンランド発のフードデリバリーサービス
・世界23ヵ国100都市以上で展開
・配送距離に応じて段階的に配達料金を設定
・主なサービス対応エリアは東京都・大阪府・福岡など24都道府県
店舗から半径4km圏内
クイックマート (旧:Yahoo! マート by ASKUL)生鮮食品・日用品・ドリンク・冷凍食品・お酒などの商品を自宅に届けるネットスーパー店舗から約2~5km
イトーヨーカドー・イトーヨーカドーのネットスーパー
・食品からオリジナル商品まで希望の商品を配送
・お届け先は自宅・ロッカー・店舗受取りのいずれかが選べる
・商品お届け日は最短当日から一部の店舗では7日後までの受取り可能
店舗から約3~5km

OniGo(オニゴー)

東京都を中心に関東一円の地域で「最短20分配達」を行うダークストア型クイックコマースを展開し、スマホアプリの活用で割引や送料無料の特典も利用可能です。出張シェフサービス「シェアダイン」との提携により、料理用食材の配達にも対応できるのが強みです。

ウーバーイーツマーケット (Uber Eats Market)

2021年12月からクイックコマースサービス「Uber Eats Market」を開始し、1,100点以上の食品・日用品を販売しています。アプリでの注文に対応しており、最低注文金額の設定がなく、1点からの注文もOKです。

Amazon (Amazonフレッシュ)

大手通販サイトAmazonではプライム会員向けにネットスーパー「Amazonフレッシュ」を展開しています。東京都や関東の一部地域では最短1時間以内に食品や日用品を配達し、割引クーポンやセールなどの特典も満載です。

7NOW(セブンナウ)

セブンイレブンのコンビニで販売されている商品を短時間で届けるサービスです。アプリからの注文でお届け時間の目安は最短20分程度、配送対応地域は全国各地に拡大中です。
配送料金にはダイナミックプライシング (変動料金制) が採用されており、日中の時間帯よりも深夜の時間帯の方が少し高い金額に設定されています。
最低注文料金 (ミニマムチャージ) は1,000円 (税抜) 以上ですが、一部の店舗では商品代金の合計が1,000円 (税抜) 未満でも配送可能です。nanaco (ナナコ) ポイントも貯まります。

Wolt(ウォルト)

北ヨーロッパのフィンランドで発祥したデリバリーサービスで、レストランの料理だけでなく、食品・日用品の配達まで幅広く対応しています。
配送サービスにおける品質が高く、北海道から九州まで対応エリア拡大中です。配達地域の対象外に住んでいる場合でも、対応エリア内の駐車場や公園など目印になりやすい場所を指定しておけば、その場での商品受取りも可能です。

クイックマート (旧:Yahoo! マート by ASKUL)

従来のYahoo! マート by ASKULからクイックマートにサービス名が変わり、2024年8月13日からスタートしました。
ECプラットフォームのYahoo!ショッピングと、料理のデリバリーサービスでおなじみの出前館との提携により、注文した商品を最短30分程度の短時間で届けるサービスです。
ローソンをはじめドラッグストアも出店しており、アプリからの注文で割引特典もあります。

イトーヨーカドー

関東エリア中心にネットスーパーを展開しており、最短当日配送で自宅や店舗受取りに対応しています。
強みは、お肉や魚などの生鮮食品の取り扱い商品数が多く、新鮮な食材を新鮮なままの状態で、スピード重視でお届けできること。商品お届けの際には置き配にも柔軟に対応しており、徹底した温度管理で食の安全を守ります。
nanaco (ナナコ) ポイントも貯まります。

課題は「駐車スペース」と「半径2㎞圏内の配送拠点数」

様々なメリットがある一方、ダークストアの運営においては多様な課題が残されています。
ここではダークストアの運営面における課題点について詳しく解説します。

十分な駐輪・駐車スペースの確保と騒音対策が必要

商品配送の拠点となっているダークストアでは、車やバイクなどの配送用車両の駐輪・駐車スペースを十分に確保しておくことが重要です。
配達員は近隣周辺の地域を中心に商品の配送を行っていて頻繁に出入りするため、お店の敷地内や周辺に駐輪・駐車スペースが狭いと、配達業務の効率が下がってしまいます。
また、ダークストアやクイックコマースは注文を請けた商品をスピード重視で配達するサービスであるため、ある程度のまとまった車両台数が必要となりますし、早朝や深夜の時間帯にも配送サービスに対応するため、近隣地や周囲住民に対して騒音が出ないように細かい配慮が要求されます。
停車時にアイドリンクストップを実行するのはもちろん、商品配送業務を一定の時間帯に制限し、できるだけ騒音にならないようにマナーを正しく守り、適切な運搬手段を講じることが重要です。

配送先まで半径2㎞圏内にいかに複数の配送拠点を持つか

ダークストアを運営するデリバリーサービスやクイックコマース事業を展開するお店では、配送拠点から半径2㎞メートル以内の範囲に対応エリアを限定している事例が多いです。
仮に配送先までの距離を伸ばした場合は、配送までに時間がかかってしまい、冷蔵食品や冷凍食品を配送する場合は、商品が届くまでの間に品質が劣化するリスクもあります。そのようなリスクを踏まえた上で、狭い範囲内で業務効率を上げるには、複数の配送拠点を持ち、対象エリアを拡大して店舗展開することが求められます。
しかし、実現化するには大きな労力とコストがかかります。サービスの対象となるエリアの設定や、どの場所に店舗を構えるかなど、しっかりとした販促戦略を練っておくことが、ダークストア成功に向けて必要不可欠となります。

菓子問屋がダークストアに商品を卸している事例をご紹介

ダークストアを上手に運営するには、効率的に商品在庫管理を行い、迅速に商品を安定的に供給する仕組みを整えることが重要ポイントとなります。
クイックコマースでは食品や日用品が主力商品となっており、その中でもっとも注文の頻度が多くニーズの高い商品カテゴリと言えばお菓子です。
菓子問屋がダークストアに商品を卸すことによって商品の供給が安定するため、ダークストアを運営する企業側にも大きなメリットを得ることができます。

そこで、今回は東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・群馬県の関東一円の地域に根差して、お菓子の卸問屋を営むタジマヤをご紹介します。
タジマヤでは長年に渡って多くのお菓子・食品メーカーと取引実績を重ねており、ダークストアにも商品を供給してきた事例が豊富です。
まず、ダークストアにおける菓子問屋タジマヤを使った仕入れ方法を見ていきましょう。

ダークストアにおける菓子問屋タジマヤを使った仕入れ方法

仕入れ方法①店舗

近くにタジマヤの店舗があるダークストアは、店舗まで仕入に来ていただいています。
タジマヤは東京都に本拠地を置き、神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・群馬県の1都5県にて、19支店1営業所を展開しています。
法人の方であれば、はじめてのお取引でも審査などが無く、現金で購入し、その場でお持ち帰りいただくことができます。

タジマヤの公式サイト「店舗一覧」はこちら
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仕入れ方法②通販

近くにタジマヤの店舗が無い場合、またはネット通販に慣れているダークストアでは、タジマヤの通販サイト「タジマヤ卸ネット」をご利用いただいています。24時間利用可能で、離島など一部の地域を除き、全国各地どこからでも必要な時に必要な商品を仕入れることができます。

通販サイト「タジマヤ卸ネット」はこちら
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実際にタジマヤで仕入れされている事例

お客様の仕入れ頻度や仕入れ方法

ダークストアの仕入れ先としてタジマヤを継続的にご利用いただいているお客様もいらっしゃいます。
例えば、都内に拠点をおく某ダークストア様の事例ですと、通販サイトの「タジマヤ卸ネット」を利用し、数店舗ともに週に2~3回程度の頻度、1回あたり3~4万円の仕入れを継続的にしていただいております。
その他にも、最初は現物を見て説明を聞きたいということで店舗に足を運んでくださいましたが、以降はネット通販へと仕入れ方法を変更されるお客様もいらっしゃいます。

このように、タジマヤでは実際にダークストアビジネスをされている方たちに利用していただいている実績があります。では次に、みなさんがタジマヤで仕入れするメリットについてお伝えします。

ダークストアビジネスを展開している・これから展開したい方必見!タジマヤを利用するメリット

卸問屋タジマヤを利用するメリットは以下の通りです。クイックコマース事業やダークストア運営に携わっている方、近い将来に導入を検討中の企業やお店経営の方もぜひお読み下さい。

お菓子・食品・日用品・業務用商品まで豊富な商品ラインナップ

卸問屋タジマヤでは、全国各地のお菓子メーカーや食品会社と長年の取引実績があり、日用品や業務用商品まで豊富な商品ラインナップです。
ダークストアを運営する企業やお店経営の方は、多彩なカテゴリの商品を一括まとめて仕入れることができます。定番商品から期間限定商品・季節ごとの人気のお菓子も多数取り扱っておりますので、幅広いニーズにお応えできます。

小ロットでの仕入れ・買い付けに対応

一般的にダークストアでは商品を保管するスペースが限られているため、大量の商品を仕入れて在庫を確保するのが難しいです。
タジマヤでは1ケース・1ボール単位の小ロット注文にも柔軟に対応しています。必要な時に必要な量をムダなく注文することによって、在庫管理の手間を省き、業務効率化の実現を目指すこともできます。

実店舗とネット通販を併用できる

タジマヤでは東京都を中心に関東一円の地域に複数の拠点があります。最寄りの実店舗に来店していただくことで、店内で商品の実物を見て必要な商品を即時に購入することができます。各店舗の敷地内には広い無料駐車場を完備しております。
お住まいの地域や企業・お店の近くにタジマヤの実店舗が見つからない場合や、時間の都合でご来店が難しい場合は、オンラインショッピングサイトのタジマヤ卸ネットの利用をおすすめします。実店舗に来店している方がタジマヤ卸ネットを利用することももちろん可能で、併用することもできます。

タジマヤ卸ネットでは、実店舗と同様に小ロットのご注文にも対応しています。通常、卸問屋では個人の方の仕入れ・ご注文には対応できない事例が多いですが、タジマヤ卸ネットでは団体の方にもご利用いただくことができます。

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会員制で良い品を安価で仕入れ・注文できる

実店舗のタジマヤとオンラインショッピングサイトのタジマヤ卸ネットは、基本的に会員制となっています。初回ご利用の際には簡単な無料会員登録の手続きを行うことで、良い品をお値打ち価格で仕入れ・ご注文が可能となります。会員様限定のおトクなセール情報も定期的にお届けしています。
卸問屋を積極的に活用して仕入れコストを抑えることで、経費削減の効果も期待できます。

商品選びのサポートも充実

タジマヤでは地域密着型で卸問屋を営んでおり、新商品や季節商品など、トレンドに基づいた商品選びのアドバイスや提案を行うこともできます。
ダークストアを運営する企業やお店経営の方々に向けて、魅力的な品揃えと売上向上を目指せるよう全力でサポートします。

ダークストアのこれから|クイックコマース市場の発展とともにさらに大きな進化を遂げる予想

今回の記事では、Qコマース (クイックコマース) の急速な成長にともない、新しいビジネスモデルとして注目を集めているダークストアの特徴・メリット・デメリット・Eコマースやネットスーパーとの違いについて解説しました。

ダークストアを導入することによって、これまでネットスーパーやECサイトの運営で課題となっていた配送スピードの向上を実現させることができます。
ダークストアの導入ではさまざまなメリットが得られる反面、商品管理のスペースが狭いため取扱商品数が限られ、配送スタッフの人員不足、物流網の構築がまだ発展途上の段階にあるなど、未解決の課題も残されています。

配送コストの削減や物流インフラを拡大するための対策にも注力することも重要ポイントとなります。
首都圏や都市部だけではなく、郊外や地方都市まで対応エリアを拡大してローカルビジネスとの提携を進めることで地域活性化を図り、地域経済への貢献にも期待感が高まります。
ダークストアの運営ではサブスクサービスを取り入れて、注文頻度の高い商品を定期的に配送するサービスを展開することで、固定客やリピーター客の獲得にも繋がります。

近い将来にダークストアはクイックコマース市場の発展とともにさらに大きな進化を遂げるものと予想されます。さまざまな課題に向き合い適切に対処しながら、これまで以上に質の高いサービスを提供することで、ダークストアの運営を成功に導くことができます。

ダークストアとして、仕入先をお探しの企業様は、卸問屋タジマヤまでお気軽にお問い合わせください。
タジマヤ公式サイト「お問い合わせ」はこちら